★パチスロ歴代の名機‐あのころを君に‐★

このページは懐かしい思い出の台を深く考察していくページです。
北斗の拳(初代)


2003年11月サミーから登場した北斗の拳シリーズ第1弾。
販売台数が約62万台と言われる、パチスロ史上最大のモンスターヒット台です。
スペックはC-ATタイプとなり、REGとATの連続によって出玉を獲得していきます。
【BB(バトルボーナス)出現率】
設定1:1/389 設定2:1/365 設定3:1/343 設定4:1/320 設定5:1/291 設定6:1/251
【内部REG(JAC)成立確率】
全設定共通:約1/32
【機械割】
設定1:96.5% 設定2:99.4% 設定3:102.3% 設定4:105.9% 設定5:110.0% 設定6:119.7%

シミュレートの結果により機械割が上記より2〜3%高いと解析されているところもあります。
4.5号機以降の設定6の機械割が120%を超える台は、この「北斗の拳」「スーパーブラックジャック」「リオデカーニバル」「キングオブマウス」「おそ松くん」等、数えるほどしかありません。
低設定域の機械割が甘めに設定されている事も人気の理由の1つです。
【天井】
ボーナス間1999ゲームに到達するとBB放出となります。
到達は稀で到達したからと言って高モードが期待出来るわけでもなく、あまり旨味のない天井です。
【BB(バトルボーナス)について】
赤7揃い(実質96.88%)と北斗の拳揃い(実質3.12%)があり、継続モードは4つあります。
@66.0%継続モード:赤7揃い時(選択率58.94%) 北斗の拳揃い時(選択率0.05%)
A79.2%継続モード:赤7揃い時(選択率37.94%) 北斗の拳揃い時(選択率0.05%)
B84.6%継続モード:赤7揃い時(選択率1.95%) 北斗の拳揃い時(選択率61.69%)
C88.9%継続モード:赤7揃い時(選択率1.17%) 北斗の拳揃い時(選択率37.94%)
【BBの流れ】
AT9ゲーム+JAC入賞=1セット(約140枚)
この「JAC入賞時=第3停止を離した時」に継続か否かの抽選をします。
その結果はJAC中に展開され、ケンシロウが負けない限り、「AT+JAC」という一連の流れが続きます。
昨今の北斗の拳シリーズでもすっかりお馴染みになった継続演出ですね。
この台がヒットした最大の理由がまさにこの「継続演出の見せ方」にあったと思います。
ケンシロウが攻撃する・ラオウの攻撃を避ける・ケンシロウが立ち上がる・復活する、どれか1つでも出現すれば継続という、一発抽選ながら「打ち手有利」に見せていた事が大きいです。
5号機になってからもこのタイプの継続演出が継承され、他のメーカーまで似たような継続演出を用いるようになった程、市民権を得る事が出来ました。
【BB放出までの流れ】
モードは地獄<通常<天国の順に放出期待度が上がっていきます。
レア役は4チェ<通常スイカ<チャンス目<チャンススイカ<2チェの順に放出期待度が上がっていきます。
BB放出抽選に当選すると、即放出か前兆経由かの何れかが選択され、殆どは前兆を経由してからBBを放出します。
因みに「4チェ」は角チェリー、「2チェ」は中段チェリーの事ですが、内部中段チェリーでも角に止めることは出来ます。
「初代北斗の拳」以前の4号機のチェリーは、主に「払い出し枚数」や単チェリー・連チェリーなどのように「連なるかどうか」でチェリーを区別している台が多かったです。
今でこそ「中段チェリー」はプレミアム扱いをされる程に強くなりましたが、「北斗の拳」登場まではただの2枚チェリー、むしろ枚数が少ないチェリーといった印象でした。
「初代北斗の拳」は「2チェ(中段チェリー)」を出世させた功績も大きかったと思います。

基本のBB放出までの流れは、地獄・通常モードなら「2チェ」を、天国なら「2チェ」以外でも当選が期待出来るという、5号機の「世紀末救世主伝説」や「強敵(とも)」「修羅の国篇」等の北斗の拳シリーズと殆ど変わりはありません。
言い換えれば4号機北斗の拳のシステムが後世まで残る偉大なシステムだったという事ですね。
しかし、当時は斬新で、自身も解析が出ていない頃はどうやって当選させていくのか全く分かりませんでした。
また、液晶演出に至っても、ただ歩いているだけに見え、今までの台とは違う「不親切さ」があり、謎な台だったという印象が強く残っています。
解析が出始めると、ようやくその秀逸なシステムと液晶演出の意味するものとが繋がり、打てば打つ程に深く、面白く出来ていると実感しました。
【液晶演出】
あまりにも膨大なので(本)前兆が確定する演出だけでもいくつか。
※初代北斗の拳は期待感を煽るための「フェイク前兆」というものが無く、前兆=今で言う本前兆となりますが、便宜上「本前兆」として表記しておきます。
@第3停止時青オーラ出現:残り前兆RTゲーム数は問わない。

A変則的なリール消灯:ほぼ残り前兆RT1〜2ゲーム。



リールの全消灯も本前兆が確定です。

B演出無し「2チェ」:本前兆突入が確定。
チェリー成立時は基本、演出が出ますので「4チェ」が演出無しで出現しても、おそらく「内部2チェ」を角へ限定して出現させたという事でしょうね。
自身も演出無し「4チェ」という瞬間に遭遇してほくそ笑んだ記憶があります。

C通行人青から対決演出:残り前兆RT4ゲーム以下確定。

D対決演出でケンシロウが3ゲーム目に攻撃:残り前兆RT4ゲーム以下確定。

Eアミバとの対決:残り前兆RT4ゲーム以下確定。

Fバット転び演出から肉1or3個:残り前兆RT4ゲーム以下で出現。

Gバット転び演出からエイリやん:残り前兆RT1〜2ゲーム時のみ出現。

Hレインボーオーラ:残り前兆RT4ゲーム以下で出現。

I「200X年ホールは大当たりの炎に包まれた」:残り前兆RT4ゲーム以下で出現。

Jダ・ナ・ゾ:残り前兆RT1〜2ゲーム時のみ出現。 等々

5号機になっても上記の確定パターンのいくつか、どころか殆どが継承されている事に驚きます。


初代北斗の拳が導入された直後はまだ台数も少なく、立ち見客が溢れていました。
自身が初打ちとなったのは渋谷のエスパスで、導入から数週間経ってからの事でした。
当時はまだ「北斗の拳」といえばファミコンのケンシロウ位しか知らない状態です。
しかし、BB中のJAC中の曲と液晶演出のカッコ良さに初打ちから虜になってしまい、「またあの継続の青が見たい」一心で打ち込んでいました。
その北斗熱が昂じて「北斗の拳」の漫画を全巻買い揃えた程です。
北斗の拳に限らずパチスロ・パチンコのタイアップから、逆輸入のようにその漫画やアニメに興味を持ち出す事があります。
カイジ・ルパン・マッハGOGOGOハクション大魔王ゴルゴ13等がその例です。
世代を乗り越えてファンにさせる台は、当然のことながら台の出来が良いからに他なりません。
この北斗の拳も渋谷や上野で朝イチから並んで良く打っていました。
「パチスロ北斗の拳」のとりあえずの目標は20連以上達成のエンディング「ラオウ昇天」だと思います。
継続率ものはあまり得意ではなく、エンディングは相当打って5〜6回、しかも全て24連までで終了してしまっています。
30連以上継続時に出現する「BONUS大爆発」は見られずじまいでした。
機械割が甘めであるという事も手伝い、一撃性がありながら、なんだかんだで遊べていた台という印象の方が強いです。
ただ、一度だけ大勝負をしたことがあります。
場所は渋谷のマルハン。
昼くらいから打ち始め、夕方から夜に差し掛かる頃までに初当たりも継続も弱く、7〜8万程やられていました。
「北斗の拳」のシマを色々打ち渡った後、最後の台につく頃には既に10万投資が見える程にまで負債が膨れ上がっています。
その最後の台で投資をする事約1万、起死回生の「北斗揃い」。
オーラは白。
これが丁度20連でのエンディング。
これではまだ3000枚弱です。
ここから7〜8連のBBを数珠ること数回、22時を回る頃には約6000枚を獲得し、見事逆転勝利を飾ることが出来ました。
ミリオンゴッド・スーパービンゴ・吉宗など恐ろしい台をあまり打たなかった者にとって、これ程の逆転劇は他には無かったと思います。

「初代北斗の拳」の凄いところは北斗熱が再燃したところです。
台数も多く飽和状態でいつでも何処でも打てる台が故に、流石に飽きてきます。
他の新台や旧台を打ち、またそれらに飽き始めた頃、「たまには」という感じで「北斗の拳」を打ってみると、やはりよく出来ている事に気付かされます。
それから北斗熱が再燃して、残念ながら万枚には到達しませんでしたが、5000枚級の出玉を獲得したりと、更なる思い出を残してくれました。
ホール側にとっても長期間、同じ台を使って多くの売上を上げていたでしょうし、それは同時に新台の費用を回収し終わった後には、ユーザー側にも高設定にありつける恩恵も期待出来るので、やはり「北斗の拳」は勝ちやすい機種に属すると思います。
今後これ程のモンスターヒット台は絶対に出ません。
パチスロ界・メーカー・ホール・ユーザーにとって「4号機末の救世主」になった事に違いはありません。

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